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サンムーン
アニメポケットモンスターサン&ムーンは俺がアニポケの中でもかなり好きな部類に入るアニポケだ。
だがこの作品にはこの作品以前では見られない欠陥がちょくちょくと見られてしまう。
その欠陥の一端である欲張りについて今回は語っていきます。
またよくないところを列挙して改善点などを考察する記事ですので苦手な方は読まないことを推奨します。
レギュラーキャラが多い
サトシ、カキ、マーマネ、リーリエ、スイレン、マオ、ククイ博士、ロトム図鑑とサンムーンはレギュラーキャラがとても多い。
つまりサンムーンは掘り下げるべきキャラが多い事だ。
そしてこのアニメはポケットモンスターであるため主要人物の手持ちの掘り下げもある程度する必要がある。
具体的にはピカチュウ、ルガルガン、ニャヒート、モクロー、メルタン、バクガメス、ガラガラ、リザードン、アシレーヌ、ナギサ、シロン、トゲデマル、クワガノン、アマージョ、シェイミだ。
そうなると両手の指では全然足りず、実際にトゲデマル、ナギサ、シェイミなど放置されて来たポケモンは多い。
横軸の多さ
サンムーンのいい所の一つは物語を横軸に伸ばすので様々な物語を見れるという点がある。
しかし、この横軸に力を入れすぎて肝心なところが疎かになってしまってもいる。
長編
- エーテルパラダイス編(全12話)
- べベノム編(全4話)
サンムーンは一年毎に終盤で長編を入れて盛り上げてくる。
三年目のアローラリーグを除けば横軸に当たる話ばかりだ。
ウルトラガーディアンズ
ウルトラガーディアンズはエーテルパラダイス編での功績をサトシ達が認められ、ウルトラビーストを元の世界に返す役目を与えられた部隊だ。
基本的には一話完結でウルトラビーストと関わり合い様々な手段を用いてあちらの世界に戻すという話になっている。
各島編
- メレメレ島(2話)
- アーカラ島(7話)
- ウラウラ島(4話)
- ポニ島(6話)
アーカラ島、ポニ島編ではサトシの大試練だけではなく各キャラの成長にフォーカスしていた。
サンムーンのやり残したこと
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モーン編
サンムーンには《夢》というテーマがある。
サトシはポケモンマスター、ククイ博士はポケモンリーグの設立及びポケモンバトルの布教、カキは島キング、マオはアイナ食堂を大きくすること、マーマネは宇宙飛行士、スイレンは大きなバルーンを作って様々な海のポケモンに会いに行くこと。
そしてリーリエには夢がなかったからこれから見付けていくことがテーマになってたが結局夢を見つけることはなかった。
そして代わりにお父さんを見付けることが目標になっていた。
だが勘違いしないで欲しい。それはリーリエの夢ではなくあくまでも目標なのだ。
リーリエの将来には関与しないことだし、何ならモーンを見付けるという目標もサンムーン放送中に解決すべきだ。
仮にサンムーン中に解決しなくてもいい問題だとしても、リーリエの夢はちゃんと見付けそれに向かう道は提示すべきだっただろう。
2022/11/23追記:新無印にて回収されました
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シェイミとの別れ
シェイミを預かることになったマオだがお別れに一話を使うどころか最終回のエンディングで一、二分尺を使ってお別れしてしまった。
このシェイミを掘り下げる回もなかったのでマオのアママイコが進化してマスコットが居なくなったので代わりの役となっただけだった。
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こおりのいし
このこおりのいしは結局何だったのだろうか。
シロンは進化を拒否していたからマチス戦のかみなりのいしよろしく進化を拒否する理由付けの為のこおりのいしとも思えるがクチバジムのピカチュウは拒否する理由が説明されていたが、此方には説明がされていない。
だからこれから進化する展開をほとんどの人が期待していた訳だが最終回まで何も無かった。
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ナギサ
キービジュアルやゲット前の数話はCパートで大々的に描写されていたがゲット後のメイン回は一度もなし。本当に何もなし。
あれだけ大々的にキービジュアルで主役面していたのに何だったのだろう。
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サトシのガオガエン
これに関しては別にやらなくてもいいとは思うけど、それでも進化したポケモンが野生のポケモンともトレーナー戦ともまともにバトルがないというのは前代未聞だ。
尺があればどこかでバトルしていたかもね。カキとのラストバトルとか。
欲張りすぎなければ消化出来たかもしれない
とは言うもののウルトラガーディアンズがなくてもウルトラビーストはちゃんと出す必要はアニメポケットモンスターである以上あったし、大試練や各キャラの描写も必要があった。
長編も評判がいいだけではなくサンムーンの良さを出すプラスファクターになっていたので安易にここを切っていい問題でもない。
というかそもそもマスコット役のナギサ、シェイミ辺りの存在は必要だったかという問題でもあるが。
そもそもXYまでのポケモンはサトシ+ヒロイン+サブであるタケシポジの三人で固まっていて基本的にはサトシを主軸にコンテストをやる場合はヒロインの成長描写をやるだけで済んだ。
各キャラのポジションがハッキリとしているのだ。
なので活躍度は主人公であるサトシ>主人公でないが縦軸が存在するヒロイン>それを支えるタケシポジとなっているので優先度というのが制作側にも設定されていて、視聴者もそれを何となく理解していたので物語を作りやすいのだ。
実際タケシ、ケンジ、デント、シトロンのメイン回が少なくてもそれが何故か理解出来る人は多いだろう。
しかしサンムーンはサトシとその他という扱いなので優先度はサトシ以外一律に並んでいるんです。
ここら辺サトシを主軸に据えてリーグという縦軸のあるカキ、(恐らく)メインヒロインであるリーリエとその他にしていればもっと簡潔に描写ができたんじゃないかなと思いました。
何かを選択するならば時には他の選択肢を捨てることも大切です。
個人的には序盤から設定事態はまとまっていたのでサンムーンという作品を綺麗にまとめるなら終盤で登場したナギサ、シェイミはなくても良かったんじゃないかな。
綺麗にまとめる気はなく、ファンサービスに専念するならこの道で正解ではあるけど。(作品の多様性を認める的な意味で)
やりたいことはなるべく絞って綺麗にまとめる事が綺麗な物語を作ることの秘訣だと俺は思います。
三年制のアニポケで特にそれがよく出来ていたのはXYで、構成だけならあの作品はアニポケで一番上手くまとめている。
新無印
新主人公、全地方舞台、オリキャラメインなど今までにないアニポケとなった作品ですが冨安監督が関わっているからかサンムーンの悪い所を顕著に引き継いでいる印象です。
やりたいことが多い
メインキャラはサンムーンと比べて少ないがやりたいことが多いのが新無印のよくないところ。
というかタケシポジがいないからXY以前に比べて主軸となるキャラも多かったりする。
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ポケモンワールドチャンピオンシップス
通称WCSで今回のサトシの縦軸だ。
ノーマルクラス、スーパークラス、ハイパークラスとどんどんランクを上げて最終的にはマスタークラスにいる世界最強の王者ダンデを倒すのが目標だ。
ここら辺は縦軸なので必要な話だ。
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プロジェクトミュウ
ゴウのミュウをゲットするという縦軸の話に関わるプロットなのでこれも必要。
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ゴウの成長
ゴウは初心者トレーナーでポケモンとの関わり方や経験も足りないので丁寧に描写して行くと冨安監督はインタビューで言っていた。
これは結果ありきだし結果論ではあるがゴウに成長描写なんて必要なかった。
理由は三つある。
- 単純に尺を使いすぎる。ただでさえやりたい事があるのに初心者であるゴウの成長描写を描いているせいで掘り下げ関連が疎かになっている。
- ゴウのゲット描写に説得力がなくなる。
順序よく説明していくとしよう。
まず①についてだがこの後も書くが新無印はやりたいことが多すぎるので何かを削る必要がある。
サトシ、ゴウ、コハルに焦点を当てるならWCS、プロジェクトミュウはサトシとゴウの縦軸に当たる部分なため削ることが出来ない。
単純にゴウの初心者トレーナーである為に優先度が高いことが疎かになっているのだ。
具体的にはゴウというキャラの掘り下げ、サトシのポケモンの掘り下げなどだ。
ゴウには性格面で個性と言えるものがあまりなく、サトシのポケモンはほぼ出てくることがないので不要な部分は削るべきだ。
そして二つ目にゲット描写に説得力がなくなるということだがこれはアニポケ視聴者の間で囁かれているゴウの乱獲と呼ばれる部分についてだ。
乱獲の意味は「魚や鳥をやたらと取ること」とデジタル辞書では書かれていたがゴウは基本的には各種一匹ずつしかゲットしていない。
にも関わらず乱獲乱獲と言われるのはボールをポンポンと投げてポンポン捕まえているからだろう。
アニメポケットモンスターはゲームポケットモンスター準拠の世界なので基本的にはバトルをしてゲットするということを推奨している。
これは無印の「ポケモン!ゲットだぜ!」の他にDPの「ポッチャマ対スボミー!ヒカリ初バトル!!」やBWの「アイリスとキバゴ!」などその他色んな話で説明されている。
そこに現れた新無印の主人公ゴウが何も説明無しにボールをポンポン投げてポンポン捕まえていたらご都合感満載だし違和感を覚えるのは当たり前のことだ。
だがアニポケを作っているOLM社は株式会社ポケモンからポケモンGOをアニポケの世界に落とし込んで欲しいというオーダーを受けている。
つまりこのボールをポンポン投げる設定からはどう足掻いても逃げられず、上手く落とし込むしかないのだ。
だがここでゴウが初心者トレーナーではなく熟練トレーナーだったらある程度解消されていたんじゃないかと思う。
初心者であるゴウがバトルせずにボールをポンポン投げてポンポン捕まってしまうから問題なのであってゴウが最初から熟練トレーナーならある程度はご都合感もなくなり、違和感もなくなるはずだ。
具体例は、
- バトルをせずともゲットできるそれっぽい理屈を用意しておく。
- ポケモンの急所を用意しておく。
- 作中で「ナイス!」「エクセレント!」をもう少し使う。
①:バトルをせずともゲットできるそれっぽい理屈を用意しておく。
ボールを投げてもゲット出来ちゃう理屈を視聴者にも分かるように用意する必要は結果的に絶対あった。
更なる具体例をあげるならゴウはときたまカーブボールなどを使うが投げ方を工夫して他のトレーナーとの差別化を図るなどがいいだろう。
②:ポケモンの急所を用意しておく。
ポケスペの受け売りだけどゴウのゲットに関して面白くするならこう言った感じに投げ方の工夫以外にもゴウは他のトレーナーと違いゲットに関して優れている描写を用意する必要があるので投げるタイミングや当てどころなども考えると尚いいと個人的には感じる。
今までにないポケモンをゲットするという掘り下げにも繋がる。
そしてポケモン毎に急所を決めてそこに上手く当てるというゴウの技術面が光るところがあればボールをポンポン投げてもある程度理解が得られるだろう。
③: 作中で「ナイス!」「エクセレント!」をもう少し使う。
これは初期の頃に使われていたがいつの間にかなくなってしまった。
ゴウがポケモンGOのキャラという情報を視聴者に伝えると同時にゴウがゲットが上手いという描写を同時に出来るので重要な描写だと思う。
①の熟練トレーナーという設定をベースに②③の技術面を描写すればゴウはもっと広く受け入れられ、成長描写も少しだけ減らせるので別の問題について尺を渡せるといメリットがある。
個人的には新無印で一番の改善点かなと思う。
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リサーチフェロー
率直に言わせてもらうなら新無印において一番ダメな要素。
サトシ、ゴウの縦軸には関係ない要素な上に横軸方面もリサーチフェローはゲストポケモンの掘り下げに集中しているせいでゴウの掘り下げやサトシのポケモンの掘り下げがあまりできなくなっている。
あとはよくある意見の一つとしてサトシとゴウの活躍度のバランスがおかしいという意見がある。
つまりゴウの出番の方が多すぎるということなのだがそりゃそうだ。
偶にしかしないWCSをメインにしているサトシとプロジェクトミュウ、リサーチフェローの二つを抱えていてその中でもリサーチフェローはしょっちゅうやっているんだからゴウに比率が集まり結果的にアニポケファンからヘイトを溜めて居るのだ。
あとはプロジェクトミュウとやや被る。プロジェクトミュウのミッションを見る限り同じようなことがあちらでも出来る。
そしてトドメに圧倒的にリサーチフェローで尺を取っているのが一番の問題と言えるだろう。
新無印の評価を下げているのばゴウとかそんな些細な話じゃなくて俺はこのリサーチフェローのせいだと思っている。
リサーチフェローは下記のコハルの件を考えればまだ必要性を見出せる。
しかし横軸に当たる部分である癖にキャラの掘り下げが出来てないので脚本が純粋にダメなのかもしれない。
他にもあるがここでキャラの掘り下げについて語っているのでぜひ。
他のシリーズと比べるなら「ダルマッカとヒヒダルマ!時計塔の秘密!!」「イシズマイ!自分の家をとりもどせ!!」「ヤブクロン戦隊と秘密基地!?」「チラーミィはきれいずき!?」「シッポウシティ!博物館で大冒険!!」とベストウイッシュは序盤からゲストポケモンの掘り下げと共に主要キャラの掘り下げも出来ている。
いわば完成版リサーチフェローだ。新無印のリサーチフェローはベストウイッシュぜひ見習って欲しい。
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コハルとイーブイの成長
一応メインキャラという扱いなのでWCS、プロジェクトミュウみたいな分かりやすい縦軸ではないが彼女にとっての一つの軸なのでここを削る選択肢はない。
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各ポケモンの描写
画像は掘り下げがあった四匹。当たり前だからポケットモンスターというアニメなので手持ちの掘り下げはやって当たり前だ。
だけどXY以前と違い三人を軸としているのでちゃんと掘り下げをする為には構成をシンプルにする必要がある。
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全地方舞台
せめて拠点はガラル地方に置いて欲しかったことはともかく、これもオーダーの一つなので削ることは難しいだろう。
これのお陰で横軸に幅が出てきたり縦軸でもアイリス戦みたいに地方を超えてバトルをすることも出来たので無理して削ることはないとは思う。
仮に削ったことでやることは変わらん。
最近の新無印の欲張り要素
アニポケのレビューを通して最近の新無印の欲張り要素をあげていく。
レビュー通りシゲル、過去ポケ、プロジェクトミュウ、ファイヤー、ゴウカザルとやりたいことが多すぎてゴウカザルの描写が完全に不足している。
だがこれでもかなり上手くまとめている方だ。
無茶なオーダーを綺麗にまとめた事に逆に感心してしまう。
プロジェクトミュウのトライアルミッションに参加。
アローラキュウコンに殺られかけるが再びアローラキュウコンを見付けてゲット。途中レジアイスに襲われる。
プロジェクトミュウの説明、アローラキュウコンと二度に渡るゲット、レジアイス登場、その他色々と描写やることが多すぎてアローラキュウコンのゲットがあまりにもあっさりしすぎた。
つまり起承転結の「転」が弱いのだ。
レビューでも書いてあるがレジアイス描写を削ればちゃんとまとめられていたのかもしれない。
二軸パターン。タイレーツとコオリッポの話を二つ同時にやってください!というもの。
片方だけじゃダメだったんですかね。
二話構成だがヒカリ、コハルの話とダークライ、クレセリアの話という二軸に分かれている(詳しく話すと二軸ではないが)
結果的に言えばヒカリの掘り下げはやや不足していてダークライとロケット団精鋭部隊の対決はあっさり終わった。
どちらか片方だけならシンプルに面白くまとめられていたと思う。
最後のまとめ
サンムーンや新無印から結構ごちゃごちゃした要素をぶっ込んでいるのでXYと比べてSNS上では批判が飛び交うことが大きくなった。
サンムーンと新無印ならではの強みというのは間違いなくあって、その強み以外の要素も混ぜているから構成に無駄が残っているのではないかと俺は考えている。
なので、個人的には次回作からはもう少しシンプルなプロットを練って欲しいと願うばかりだ。