画像の作品は神のみぞ知るセカイ。
昔少年サンデーで連載していたラブコメだ。
そして画像真ん中左の鮎川天理について語ろうと思う。
まず鮎川天理とは一体何者なのか
一方通行幼馴染み鮎川天理。
一応小さい頃はお隣さんだったが主人公桂木桂馬は天理のことは眼中になかったため桂馬も天理も互いに幼馴染みとは思っていないが互いの両親は幼馴染みと認識している模様。
ディアナについて
神のみぞ知るセカイとは、主人公桂木桂馬が「恋愛」という手段を使い、人間の心のスキマを媒体とし成長する駆け魂を拘留するラブコメディだ。
桂木桂馬はギャルゲーマーでその理論を使い女の子を次々に落としていく。
攻略された女の子達は記憶を失うので後腐れもなう次の話に進めるのがこの作品の一つの特徴だ。
そんな中現れたのがこの鮎川天理という少女だ。
鮎川天理の中に住まうのは駆け魂ではなく女神という新たな存在。
女神ディアナは天理の精神状態を自由に入れ替わりでき、画像右のように瞳は赤く光りつり目になる。
鮎川天理はオドオドとした大人しい少女だがディアナは真逆にズバズバと物申すタイプの少女だ。
天理と桂馬が小さい頃に大量の駆け魂に襲われた時にこのディアナと契約し、桂馬を助けその後は十年の付き合いになるという。(桂馬は気を失ったのでその時の記憶はない)
とにもかくにも今まで駆け魂を拘留するだけの日々だった桂木桂馬とそのパートナーのエルシィにとって初めてのイレギュラーな存在だった。
天理の特徴は無欲
鮎川天理はとてもとても無欲で桂木桂馬を十年以上好いているヒロインにも関わらず今以上の関係性を望んだことがない。
お隣同士でたまに話せるだけで幸せなので今以上を求めるのは贅沢とすら言う始末だ。
上記の画像の通り五億円すらそんなにいらないと言ってしまえる無欲さだ。
これが彼女の美点でもあり最大の欠点でもある。
最初はディアナの方が出番が多かった
攻略編、女神編と天理が登場してから十巻以上はほとんど目立たず主に女神関係でディアナが登場することが多かった。
アニメは女神編までなのでアニメ勢は多分ディアナが印象深い人が多いだろう。
何でこんな記事を書こうと思ったのか
この最終回に俺はずっとモヤモヤしていた。2020年4月に10年ぐらい途中で止めていた神のみぞ知るセカイを完走し、現在2021年10月になった今もモヤモヤしている。
その理由がこの手紙だ。
察しのいい人はお気付きだろうが鮎川天理は桂木桂馬にフラれたのだ。しかも作中唯一フラれた人物だ。
まあ、ラブコメで負けヒロインは沢山いるが負け方があまりにも可哀想で。
そう可哀想だったからこんなアニポケに関係ない記事を書いてるんだ…………
鮎川天理はいつだって桂木桂馬を支えてきた
満を持してやってきたディアナ以外の女神を探す女神編では鮎川天理はほぼ出てこずディアナが主役になっていた。
桂木桂馬が効率よく女神を探すために一人の少女を傷付けてしまい、落ち込んでしまったことがあった。
今までへこたれることがなかった桂木桂馬にとってはかなり珍しいケースだ。
その時に桂木桂馬を支えようとしてくれたのがこの鮎川天理だ。出番も対してなかったくせに。
桂木桂馬が相談することはなかったがその後も天理は天理なりに励まそうと試みる。
いつもはオドオドしてるのに意外と冗句も言えるみたいだな。
桂馬のことが好きだから元気ない様子に気付いて励ましてくれた。
パートナーのエルシィを含めて桂木桂馬の元気がないことに誰も気が付かなかったのに。
鮎川天理は桂木桂馬の常に自分を貫く強いところに憧れを持っていて好いている。
天理が励まそうとしてくれていることを察して笑顔を作る桂馬だったがこれも簡単に看破された。
桂馬はかなり演技派だが天理にはお見通し。
過去編での大活躍
天理は十年の前には桂馬を好きだった唯一のヒロイン。
そして桂木桂馬がある目的で十年前の過去に遡った時、状況を何も知らない天理は桂木桂馬の協力者となった。
小さい頃の鮎川天理は桂木桂馬とほぼ接点がなかったので大きな接点を持ったと言える。
だが過去で幼い歩美やちひろを見て桂木桂馬は揺らいでしまう。
その理由は女神編で女神探しのためにちひろを巻き込み傷付けてしまったからだ。
そう、今自分が天理にやっていることはあの時と同じことではないか?と。
だから学校の教室に引きこもり一度リセットを試みた。
崩壊する世界。この世界を断絶してもう一度過去に戻って自分一人で出来る解決策を探すつもりだ。
だけど何も事情を知らない幼い鮎川天理は飛び込んだ。
戻るように説得する天理。
けど鮎川天理は桂木桂馬の機微を察して助けに来たのだ。こんな危ない場所に。小さな女の子が。
もう最終章で他のヒロインも出ないのでこの天理が闇堕ち仕掛けた桂馬を救った時、ああこの子が桂馬と結ばれるんだなと思っていた。
余談だがこの頃の俺の推しは汐宮栞という女の子だ。
見た目とか色々好きだったという単純な理由だ。
けど、それはそれとしてこの時には鮎川天理が結ばれると信じて疑わなかったし桂馬が助けてきたヒロインは居ても、桂馬を助けてきたヒロインは今まで一人も居なかった。
だが鮎川天理は負けた。負けたのだ。これだけのことをしても尚負けた。
鮎川天理と壮絶な未来
そして鮎川天理は桂木桂馬に「一緒に帰ったら、お前には大変な仕事が待ってる!!」と問われても、「がんばるから……元気になってよ桂馬くん…!!」と、桂木桂馬を助けたいという一心で引き受けてくれた。
そして劇の最中に手紙でファンタジーめいた事情を説明する。
だけどこの時は既に学校でファンタジーめいたことが起こっていた。だから天理はすぐに状況を飲み込めた。
その上で天理は覚悟を決めた。
この桂木桂馬は十年後の未来から来た桂木桂馬で、鮎川天理は十年後の桂馬から仕事を受ける。
そしてその後天理は一人で頑張って十年間準備を進めてきた。
勿論過去にいる桂馬はこのことを知らないので相談もできない状況でだ。
よくもまあこんな手紙を読んで納得出来たものだ。
鮎川天理と高原歩美
歩美は女神編の時、かなり焦った状況で桂木桂馬に攻略&説得されたため困惑していた。
そして訳の分からない状況が続く中女神の中で一人だけ桂木桂馬を助けることを放棄してしまったのだ。
全然知り合いでもないけど彼女が居ないと困るので鮎川天理は高原歩美を追い掛ける。
高原歩美を説得するために十年前に貰った手紙を見せる鮎川天理。
高原歩美は神のみぞ知るセカイの最初のヒロインで鮎川天理は時系列順で最初のヒロインである。
だが切羽詰まった状況で桂木桂馬に説明を求めて拒否られた高原歩美と、十年前の手紙のおかげで桂木桂馬よりも、誰よりも状況と事情を把握していた鮎川天理天理の存在は対極的だ。
この手紙の中には十年前にあの手紙も貰っていた。
そう、フラれるために送られたこの手紙だ。
フラれた男のためにこの少女はこんなにも頑張っているのだ。
しかも誰にも、記憶のない桂木桂馬本人にも事情を相談することなく。
負けヒロインだからここまで好きになったのかもしれない
この歩美の説得だけではなく、未来から来た桂馬と出会って十年間人知れず努力を続けてきた。
十年間人知れずに努力をして、十年間一途に想って、誰にも救えなかった桂木桂馬を支えてきた。
そしてこの終盤。
勝った!これは結ばれるルートや!!
フラれた……。あんなに支えてきたのに。
別のヒロインが選ばれた……。
この時、おたすけは強く想った。
汐宮栞が推しだったおたすけが鮎川天理推しになった瞬間だ。
鮎川天理に幸せになって欲しいんだが………????
天理も天理で新しい道を進むようにディアナは背中を押してくれたがそれでも俺は幸せになって欲しかった…。あれだけ頑張ったのに…。
しかしながらもしここで鮎川天理が結ばれてたら俺はここまで胸を苦しくしていなかったし鮎川天理のことをここまで考えていなかった気がする。
負けヒロインは負けるからこそ輝くみたいな格言を昔どこかのオタクが言っていたが今なら理解出来る。
だがその上でどんでん返しを……。そう、どんでん返しをだな…………。ゔっ…。
そしてこれが最後のページ。夕焼けシーンだ。
2021年7月に単行本を購入したのだが全巻読破した後、鮎川天理のことで頭がいっぱいになりすぎて三日ほど寝不足に陥り仕事に身が入らなかった。マジで。
俺はアニメキャラなんぞに日常生活を乱されたのだ。
自分のことは程々にアニオタだと思ってるし程々に萌え豚だと思っているけどまさかここまで感情を乱されるとは思わなかった。
鮎川天理、マジで罪深い女だ……。
ちなみに最終回のタイトルは未来への扉。
これは鮎川天理が主役となったOVAの主題歌だ。
これを最終回のタイトルに持ってきた理由がすごく気になる。
つらすぎて二次創作やまとめサイトを漁るおたすけ
それから何でもいいから神のみぞ知るセカイについて何かを共有したいと思い、まとめサイト、ツイッター、pixiv小説ありとあらゆる物に手を出した。
そして桂木桂馬は鮎川天理をフッて女神も宿ってなく当初彼が毛嫌いしていたリアル女ちひろに告白するのだがこの意見に激しく同意。
ほんとに、可哀想で、可哀想で……ゔっ。胸が痛え。
十年間……十年間…………。しかも命掛けて飛び込んでに来てくれたのに……。ゔあっ。
これだわ。
桂木桂馬がちひろを選んだ理屈は分かるけど俺の感情がそれを拒否している。
以上おたすけが初めてアニメキャラにガチ恋した(かもしれない)話でした。
まあ、ガチ恋したなんて数年しないと分からないことだけどね。
もしかしたら数ヶ月で冷めているかもしれないけど少なくても今の俺には今までにない衝撃が走っているのは間違いない。
桂木桂馬に(敵を欺くために)キスされた時の鮎川天理のこの顔、世界で一番可愛い。
今の彼は記憶を失っているから事情は知らないとはいえ十年前にフラれた男にキスをされた鮎川天理は一体どんな気持ちだったのか………。考えるだけで胸が痛い。本当に痛い。