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引き分けのモンスターボールを徹底解説!
こんにちは。ライターのりょーしです。
今回はアニメポケットモンスターの名エピソード、「引き分けのモンスターボール」について記事を書いていきたいと思います。
「引き分けのモンスターボール」は、サトシとシゲルの関係性を語るうえでは外せないエピソードです。
エピソードの概要を知りたい方は、是非こちらの記事も合わせてお楽しみください。
本記事では、このエピソードが2人の関係性描写としてどれほど、そしてどこが素晴らしいのかをまとめていきます。
モンスターボールを取り合う自然な流れ
まず1つに、「引き分けのモンスターボール」はとても流れが自然であるという点があります。
エピソードのあらすじをまとめると、以下のような流れになっています。
- ポケモントレーナーを志す2人が、憧れの対象であるモンスターボールを取り合った。
- 取り合ったモンスターボールが半分に割れた。
- 半分に割れたモンスターボールをそれぞれが手にして、取り合いは引き分けという結果に終わった。
1.2.3の内容、並びに1→2と2→3の流れが自然に理解できるものになっていると思います。
ここでキーになってくるのは、モンスターボールという存在です。
モンスターボールというシンボル
ポケモントレーナーを志していれば、その象徴的なアイテムであるモンスターボールに憧れを持っているのは当然でしょう。
半分に割れたことも、モンスターボールがちょうど2等分されるデザインをしているためだとわかります。
そして結果を「引き分け」と表現することも、半分になったモンスターボールをそれぞれが手に取ったことから自然に繋がります。
つまりこのエピソードは、モンスターボールというシンボルをフル活用して「引き分け」という結果に導いているのです。
競う関係にある2人に引き分けという結果を与えるのは、引き分けをどう捉えるか、更には相手のことをどう考えているか、という関係性描写に繋がります。
自然な流れでこの描写に繋げられることこそ、このエピソードの優れているポイントです。
「ライバル」の語源って知っていますか?
突然ですが、皆さんは「ライバル」という言葉の語源をご存知でしょうか。
英単語の「rival」は、川を意味する「river」と同じ語源があるんです。
その昔、人々が水源である川をめぐり争っていたことから、常に対立しあっている宿敵を意味する「ライバル」という言葉が生まれました。
こんな雑学をここで披露して何を言いたいかというのは、お察しいただいている通りです。
「引き分けのモンスターボール」は、川という舞台すらも関係性描写の一部にしているということです。
前項ではモンスターボールというシンボルをフル活用していると書きましたが、そこに加えて舞台までも使いこなしています。
みなさんも、このエピソードを形作る全てが意味のあるものに思えて来たのではないでしょうか。
こういった多角的な描写には、作り手のこだわりを感じます。
ライバル関係には因縁が重要
最後に、このエピソードが残す結果について書いていきます。
そもそもエピソードを使った関係性描写とは、「この2人には過去にこんなことがあって、結果現在こんな関係にある」という構図になります。
ライバル関係であれば、過去の勝負が因縁という形で現在に影響するというのが分かりやすいです。
アニポケにおいても、過去にポケモンバトルをした相手と現在もう一度バトルするという展開はたくさんあり、因縁の描写は付き物です。
形に残るからこそお互いがライバルと意識する
「引き分けのモンスターボール」のエピソードも勝負に当てはまりますが、「過去にポケモンバトルをした」というエピソードとは因縁の残し方に明確な違いがあります。
それは、2人の手元に勝負の結果となる物が残っているという点です。
その物の扱い方が、相手のことをどのように考えるかという描写になるのです。
「引き分けのモンスターボール」についても、半分になったボールから、引き分けという結果を、そして相手をどう考えるかという描写に繋げています。
更には、彼らがポケモンリーグで勝負する日まで引き分けのモンスターボールを持ち続けていたという事実によって、お互いがお互いを長い間意識し続けていたことの信憑性が増します。
そうして引き分けのモンスターボールが時間の重みを付け足してくれたことで、彼らの関係性はより熱いものになっているのです。
最高のライバルには最高のエピソードが必要
今回は、「引き分けのモンスターボール」のエピソードだけを切り取って、その素晴らしさをまとめてきました。
言わばライバル関係という料理の調味料に当たるものですが、やはり語るうえでは欠かせないエピソードだと思います。
今後のアニポケでサトシのリュックから半分になったボールがチラッとでも写ったりしたら…なーんて夢を浮かべつつ本記事を締めようと思います。
最後まで呼んでいただきありがとうございました。