3年前にサンムーンの総評を書いたので今回も新無印のいいところと悪いところを書いていきたいと思います。
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アニポケ新無印の魅力
アニメポケットモンスター新無印のいいところはやはり全地方が舞台ということ。
全地方が舞台だからこそ出来ることがある点を活かしている。
ストーリーの軸が多い
新無印にはサトシのPWCS、ゴウのプロジェクトミュウ、コハルのブイズ巡りの旅、リサーチフェローなどストーリーの軸が多い。
バチバチ燃えるバトルが好きならサトシのストーリーを見ればいいし、工夫のあるストーリーが見たいならゴウのストーリーを見ればいい、可愛いブイズが見たいならコハル、ポケモンの魅力や生態を知りたいならリサーチフェロー。
男性視聴者はバトルが好きだが女性視聴者に何人か聞いてみたところバトルよりは日常回の方が人気があったので視聴者層に合わせて棲み分けが出来る。
新無印のいい所の1つだろう。
過去キャラがたくさん出る
まず全地方が舞台だから様々な過去キャラに会えるということ
アローラ地方に行けばアローラの仲間たちに会えるし、ホウエン地方に行けばセレナに会え、カントー地方ではシゲルやゲットしてきたポケモンたちにも会える。
むしろ過去キャラを出したいがための全地方舞台とも言えるだろう。
過去にやりきれなかったことを拾ってくれる
過去キャラを出す点から付随して、過去にやり残したことを片付けてくれている。
ベストウイッシュはアイリスの成長をイマイチ書ききれず、ソウリュウシティでのシャガとのバトル後はシャガにジムリーダーを目指すように誘われた。
しかし最終回後の特別編でもアイリスのカイリューはまだまだ暴走気味でアイリスのトレーナーとしての未熟な部分が描かれていた。
新無印ではアイリスはチャンピオンになり、ベストウイッシュの頃では着れなかったチャンピオン衣装も身に付けている。
ジムリーダーに誘われていたベストウイッシュと比べてジムリーダーを飛び越えチャンピオンになっているのは些か違和感のあるファンも居るだろうが、その点はアイリスの成長の過程を丁寧に描けなかったベストウイッシュの責任だ。
その上で新無印はアイリスをチャンピオンにさせて思いっきり成長させようとチャンピオンにさせてくれた。
ある種、ベストウイッシュの尻拭いでもある。
新無印ではセレナも再登場した。
ここでもXYがやり残したことがあり、XYの尻拭いをしている。
XYはテーマ性の深い作品ではなかったが、XYZからは「他者に何かを与える」というテーマがセレナにはあった。
しかし最終回を迎えてもそのテーマをクリアすることなく、むしろそれを目標としてホウエン地方に旅立ってしまった。
XYZ以前のXYではセレナはトライポカロン参加前の一年間も参加後もかなりゆっくりとした展開だったので、XYZでテーマを設定するのは遅すぎたのである。
ベストウイッシュのアイリスの件とは違い、XYZでは丁寧にテーマを設定したので新無印では見事にテーマを広いきりセレナの成長ストーリーを完結させてくれた。
そして次はリーリエのモーン探しの旅だ。
新無印ではリーリエ一家が探していたモーンを見付けることに成功して無事家族を取り戻したのだ。
モーンはサンムーンの中では故人とされていたが、カプ・レヒレと出会って以降モーンが生きていることを知る。
だから最終回後はモーンを探しに行ったのだが、本来はモーンを見付けて大団円を迎えるストーリーはサンムーンがやるべきことで、サンムーンのやり残したことでもある。
https://otsk-anipoke.com/entry/2022/11/04/165338
他にもシロナとのバトルなど過去にやれなかったバトルなど、過去に出来なかったことや過去に完結出来なかったストーリーを完結させてくれた。
各シリーズのファンもこれには感謝しかないだろう。
俺も感謝してる。ありがとう新無印。
テーマ性を掘り下げることが多い
新無印はテーマ性を設定することが多く、それをちゃんと掘り下げてくれる。
プロジェクトミュウでは捕獲やバトル、チーム戦、知識などを確かめられるがそれらをテーマにゴウやシゲルがどうミッションをクリアするかが描かれている。
サトシVSアイリス戦やエルレイド使いリントとのバトルなどもテーマ性が深いバトルとなっている。
神回が多い!
間違いなく新無印は神回の多さだけなら歴代屈指だ。
人気作品のDP、XYと比べても全然多い。
過去キャラを存分に出し、やり残したことをやり切り、テーマ性を掘り下げてくれるのが神回が多い要因だろう。
アニポケ新無印の悪いところ
とはいえこの新無印、問題作品としてもかなり有名だ。
今度は新無印の悪い所を書こうと思う。
読みたくない人はここでブラウザバックだ。
ストーリーの軸が多い…
そう、新無印はストーリーの軸が多いのでサトシ以外のストーリーを上手くまとめることが出来なかった。ハッキリ言えば質が悪い。
ゴウのプロジェクトミュウはテーマ性を設定したのはいいが、テーマ性の掘り下げが不十分だった。
コハルのブイズ巡りも結局テーマ性に対して結論が出せず中途半端に終わってしまった。
なのでこれから見る人に対して1つ伝えることがあるならストーリーとしての面白さは保証できないということだ。
キャラの扱いが悪い時がある
キャラの扱いの1つは過去キャラへのリスペクトが足りないという点だ。
例えばこのアランやカロスチャンピオンのカルネなんかはポケモンバトルの強さが彼らのアイデンティティの1つでもある。
キャラのリスペクトが足りない
つまり強いアランやカルネが好きという人も一定数居るはずなのだが、そんな2人に対してダンデは圧勝してしまった。
アランはマスターズエイトに居るだけで御の字だが、チャンピオンであるカルネはマスターズエイトに居て当然なので完敗したのはリスペクトが全然足りてないだろう。
手持ちを全然出さない
さらにはサトシとゴウは過去シリーズと比べて手持ちとの交流が少ないのもキャラの扱いが悪い要因だ。
ゴウはヒバニーやメッソンを持っていて、常にボールの外に出していたので出番があった。
しかしエースバーンやインテレオンに進化した途端ボールにしまうようになり、その上ボールから出すことがほとんど無くなってしまったのだ。
サトシもゴウも主要の手持ちを全然出さないせいで視聴者側が愛着を持ちにくいのも悪い所だ。
この記事にも書いてあるがサトシの手持ちで半年以上出ないポケモンがいるのはさすがにやばい。
ゴウの御三家ポケモンも数ヶ月単位で出ないポケモンがいる…。どうなってんだよ…。
手持ちの出番が少ないせいで結果的にサトシのポケモンが努力不足に見える点もある。
今作のサトシの手持ちはサンムーンシリーズと同等にバトルの回数が少ない。トレーナーとのバトルもそうだが、XY以前はロケット団と戦っていたので経験を積み重ねていた印象がある人が多いだろう。
だが今作はそれすらないのに、リザードンやゲッコウガ、ゴウカザルが結局成せなかった四天王やチャンピオンを新無印パは撃破したので新無印パが歴代エースより強いということになってしまった。
これもキャラへのリスペクトが足りないに当てはまりそうだ。
コハルの出番が少ない
また今作のヒロインであるコハルの出番がかなり少ない。
ヒロインといえばメインキャラなのに出番が少ないのはあんまりだ。
サクラギ研究所の研究員の出番も足りない
またサクラギ博士、レンジ、キクナの出番も少ない。
アローラのスクール組やククイ博士、ロトム図鑑、バーネット博士、エーテル財団のみんなは出番がそこそこある上に彼らが主役の話もある。
なので愛着を持ちやすいがサクラギ研究所のみんなは最後まで好きでも嫌いでもないという人が多い。
その上アローラのみんなは原作キャラだが研究所のみんなはオリキャラなので好かれるための努力をもっとするべきだった…。
ロケット団の出番も足りない
ロケット団の出番があまりにも少ないのも悪い点で、サンムーンと並んで出番が少ないだけじゃなくサンムーンはロケット団が大活躍する回は多かった。
しかし新無印では少ない上にメイン回もあまりなく、何なら数ヶ月以上出番がないこともある。
というか全体的に出番少ないメインキャラ多すぎ!
質の悪い回も多い
過去キャラへのリスペクトが足りてないせいでマスターズエイトは炎上した。
先述したカルネとアランが完敗した件についてだ。
また準伝説ポケモンはアニメ内ではチャンピオンや四天王同様強キャラとして扱われており、安っぽいハンターに虐められた挙句初心者トレーナーであるゴウを認めてゲットされたのも準伝説に対してリスペクトが足りないと言える。
まあ、単純にゴウが嫌われていたからかもしれないが…。
起承転結がしっかりしてない
2年目の日常回は起承転結がしっかりしていないものが多く、ヒカリが出たダークライクレセリアとディアルガパルキアも尺が足りないせいでストーリーの質はかなり悪い。
ここら辺の話はヒカリも出したい!でもサトシゴウコハルも絡めたい!ダークライクレセリアやディアルガパルキアの話を主体にしたい!ロケット団精鋭部隊も出したい!という多くの要素を取り入れたせいで2話でまとめきれなかった。
多分3話あればめちゃくちゃいい話になってた気がする。
全体的に言葉足らず
また全体的に言葉足らずで視聴者に解釈を任せることが多い。
この画像は自分のサルノリのせいでびっくりしたピカチュウが10まんボルトを放ちタイレーツを驚かせたのに、サトシに責任転嫁しているゴウだ。
10まんボルトを放ったのはピカチュウだが元はサルノリがイタズラしたのが原因なので、この件はそれなりに炎上した。
とはいえピカチュウの10まんボルトも迷惑を掛けた要因の1つなので、ここでサルノリとゴウも謝れば解決した問題だ。
あとは所詮はポケモンというセリフだけ抜き取ってポケモンを軽視している!と叩かれていたこともあったが、画像の通り巨神と比較してのセリフである。
本来は神と比べればポケモンをゲットするのは容易という主張だが、視聴者はポケモンをバカにしている解釈してしまった。
だからここでゴウに対して周りのリアクションを入れれば解決出来たのにそれをしなかった為に炎上をしてしまった。
ゴウは一人旅に出たいと考えていたが、サトシに相談無しで旅に出るのはよくないと考えるタイプだった。
一方サトシは今までのように一人で決めるタイプなので、一人旅をするとゴウに伝えたら「俺たち友達じゃなかったのかよ!絶交だ!」と泣かれてしまう。
ここら辺もネットでは大炎上してしまい、やはりゴウの心情描写が足りなかったせいだと言える。
作画が悪いことが多い
過去に作った動画でも話したがXYからいわゆる凄腕アニメーターが参入してきた。
そのアニメーターはサンムーンでも参加してくれたが、XYの時より参加する頻度が減り新無印ではほぼ参加しなくなっている。
ほぼということはたまには参加しているが神作画をXYSMと比べて見掛けることも少なくなった。
そしてDPBWも歴が長いベテランアニメーターがいたので全体的な作画は良い場面が多かった。
しかし、徐々にそれらのアニメーターも減ってきたことにより新無印はかなり動きが悪い作画となってしまった。
新無印が最終回を迎えたので、新無印のスーパーアニメーター忍田雄介さんの神作画集を紹介。激しい動きと崩しを入れない丁寧さを両立するタイプのアニメーターです。マスターズトーナメントは色々あったけどファイナルⅣ『相棒』はサトシ最終章に相応しいバトルだった…!#anipoke #アニポケ pic.twitter.com/2CBf2GRSeh
— おたすけ (@otsk_poke) 2022年12月16日
しかし気合を入れるところは入れてくれる。
特にWCSはマリィ戦まではかなり作画がよく、ドラセナ戦以降マスターズ・トーナメント含めて作画が不安定となってしまった。
新無印の作画が悪く見えるという考察もいつかしたいと思う。
新無印の面白いのか?つまらないのか?
新無印だけの強みというは確実に存在するのでその点ではかなり評価が高い。
しかしマイナスとなる要素も多く、特に過去を絡めた上にマイナス要素が混じると反感が生まれ批判が起きるのが勿体ないと感じた。
正直な話、これがサトシが主人公の最後のシリーズならもっとしっかりして欲しかったと言うのが感想だ。
あれもこれも詰め込みすぎて欲張りすぎるのが悪い。
いいとこだけ見ればかなりいいシリーズなので、いつか新無印のベストセレクション記事を書いて新無印の良さだけを布教しようと思う。