いやいやピカチュウ、やれやれバリヤード
脚本家:吉田玲子
作画監督:山崎玲愛、武内啓
絵コンテ:尼野浩正
演出:髙木啓明
このサトシは解釈違い?
アニメポケットモンスター2019(通称新無印)にてサトピカ回である「いやいやピカチュウ、やれやれバリヤード」が放送された。
やる気のあるリオルの特訓だけに集中してピカチュウを放っておいたしまったサトシに対してピカチュウは怒り家出する回であり、仲直りしてより一層絆を深めるという回でもある。
ピカチュウが可愛かったり、いい話なので概ね好評ではあったが一部では解釈違いという声も。
と言っても一日経って検索掛けてもかあんまり居なかったので大した人数じゃないどころか、かなり少ない意見ではあるけど面白い話題ではあると思うので個人的な見解を述べられたらなと。
なんたって俺は解釈違いの間違った使い方が大嫌いだからな!!!!
サトピカが怒った原因
タマゴから生まれて特訓ばかりしていたリオルがついにランクバトルで勝利し、ウキウキにサトシ。
ピカチュウも自分もバトルがしたい!と言うが今はリオルのやる気を優先したいがために後回しに。
まぁピカチュウはゲンガー、カイリュー、カモネギ、リオルと比べても圧倒的に実践で戦うことが多いのでこれは仕方がない。
実際ピカチュウは今作においてビードロカップ、ダンデ、ビスケス、ハシバ、セイヤ、バトルフェスなど様々なバトルに参加している。
ピカチュウはやる気があるがサトシはリオルを優先したいので中々特訓に参加させてもらえず、そのままベンチで寝てしまう。
サトシは後ろにいるピカチュウは勿論見えてないため「リオルがこんなに頑張っているのに寝てたのか? そんなんじゃ公式バトルに出せないぞ」と釘を刺す真似をしてしまったのだ。
そしてこれが問題の発言でもある。
ピカチュウの解釈違い
今までヤキモチ妬いたことなかったのにサトシのピカチュウが今更ヤキモチ妬くのはおかしい!
という意見を見掛けたが、これに関してはちょっと疑問に思うことがある。
そもそもサトシのピカチュウが嫉妬をするような場面が今まであったのかという話になるが恐らくなかったと思う。
サトシゲッコウガみたいな視聴者目線からだと優遇されているポケモンは居るだろうけど、サトシ目線で優遇しているポケモンはおらず特別視しているピカチュウですらある程度平等に扱っている。
なので今までにないパターンである以上これはキャラ崩壊というよりはピカチュウの新しい一面が出ただけだと解釈も出来る。
サトシの解釈違い
先程のベンチのやり取りは正直言ってあまりサトシらしくないと俺も思う。
なんでサトシらしくないの?と言えばいやお前どうせ大好きなピカチュウは公式バトルに出すだろと思っているからだ。
そもそも何でピカチュウにあんなことを言ったかと言うと、恐らく後ろに気を配れなかったサトシがピカチュウがサボってるように見えたから釘を刺したんだろう。
ここで大切なのはサトシ目線と視聴者目線である。
いわゆる神視点とも言われる視聴者目線はアニメを見ているので全てを知っている。ピカチュウがやる気があることもベンチでうずうずとしていたことも。
しかしサトシ視点だと背中に目が付いていないのでピカチュウの様子が分からずただ寝ているだけに見えてしまうのだ。
勿論知らなかったとは言えサトシが全面的に悪いが、サトシ側の気持ちを取り汲む必要があると思う。
何でサトシはリオルばかりに構ったのか
そもそも今回のサトシはなぜピカチュウよりもリオルに構いすぎたのか。
まず一つにリオルが生まれたてでやる気があることでやはり強くなりたいというリオルに気持ちを第一に取り汲んでいると思われる。
このリオル生まれてからすぐに戦闘意欲に湧いていて、サトシはポケモンの気持ちを優先することが多い。( 勿論絶対に優先する訳では無くやる気よりも作戦などを大事にする場合もある)
そして第二にリオルがかなり負けず嫌いでサトシ本人ですら自分に似てるという点。
やっぱりタマゴから生まれたてでこんなにも意欲を燃やしてるリオルが可愛くて仕方がないんだろう。
こんなパターンは今までになかったのでいつもバトルさせてるピカチュウよりも戦闘経験が足りないけどやる気のあるリオルを買いすぎた結果の喧嘩とも言える。
そもそもサトシは常にサトシらしくあるべきか否か
そもそもサトシはこんなこと言うような奴だっけ?と思う人はいるはず。
それでは過去の事例を幾つか紹介してみよう。
タッグバトル!サトシvsハルカ!?
こちらはアドバンスジェネレーション 72話 「タッグバトル!サトシvsハルカ!?」から。
先を急ぎたいサトシに数秒鏡の前で身嗜みを整えるハルカと喧嘩。
めっちゃハルカのことを急かすし、何でもないようなことで顔がまるでオクタンのようになってしまっている。
かな~~り短気だしどうでもいいことでキレてて余裕なさげ。
サトシとアイリスが絶好!?別れの一本道!!
こちらはベストウイッシュ131話「サトシとアイリスが絶好!?別れの一本道!!」という回からノコッチをゲットしようとしていたサトシがエレキボールを当てようとするがよろめいたキバゴがピカチュウにぶつかりエレキボールは外れノコッチに逃げられてしまう回。
わざとやったわけではないキバゴに「あの時キバゴが邪魔さえしてなければ」と言ってしまう。
迷いの森 … 進化の夜明け!
こちらはXYシリーズから121話 「迷いの森 … 進化の夜明け!」
ショータに続きウルップに負けてらしくもなくかなり落ち込んでるサトシ。
セレナが励まそうとすると「セレナに何がわかるんだよ!」と苛立ちと共に怒号を上げてしまう。
その後こんなのサトシじゃない!とセレナに怒られてしまうぐらいにはサトシらしくなかったと言える。
他にも色々とあるが違うケースで最近だとコルニと戦う時に様子見の りゅうのまい に対してコルニに(りゅうのまいで様子見なんて)らしくないよ!と言われることもあった。
メガルカリオの光煌めく波動弾といい、炎のように燃え盛るグロウパンチのエフェクトといい、ドラゴンボール並に大袈裟にぶっ飛ばしたりと兎に角すごい作画。
— おたすけ (@otsk_poke) 2020年6月27日
担当された岩澤亨さんは普段はブラッククローバーやってるらしいけどアニポケでまた原画担当して欲しいなぁ #Anipoke #アニポケ pic.twitter.com/6WPotDJUVh
サトシも人間なのでセレナに対しての今の発言や今回のピカチュウに対して言葉を間違えることもあるので常にサトシらしさを求めるというのは違うと考えていて、今回もセレナの件もハルカの件もアイリスの件もサトシは間違えてそこから反省した結果仲直りして成長に繋げているのだから尚更。
今回のピカチュウにしても今までの喧嘩回にしてもサトシがカッとなってサトシらしくない一面を見せてしまったのだろうが、誰だって怒っている時は普段の自分とは違う一面を見せるとは俺は思うのだ。
これからから導き出される俺の結論
- リオルに構いすぎてピカチュウを放置
- サトシのそんなんじゃ公式バトルに出せないぞ発言
- ピカチュウがヤキモチ
今回の論点は凡そこの3つだと思う。
- →大変やる気のあるポケモンがいればそういうケースもある。
- →俺もこれはサトシらしくないとは思う。が、サトシも稀に間違えることもあるので常にサトシらしくあるべきだとは思わない。人間誰でもらしくない行動は取る時がある。
- これは今までにないケースだったのでピカチュウの新しい一面が出ただけ。
それに対しての個人的な解答はコチラ。
今回の話を見て悶々としてた人はそう多くはないと思うが、悶々としていた人はなるほど、こういう考え方もあるんだなとポジティブに考えてくれると嬉しい。
解釈違いって俺が思っているのと違うから認めん!と言いたいのが大半だと思うがこの作品に限らずそのキャラがらしくない行動を取るのは全然有り得る話である。
…と言ってもらしくなさにも限度は勿論あるので何でもかんでも許容しろという話でもないのだが。
え?何でこのタイミングでサトシとカミツレの画像を貼ったかって?
気になる人はAmazonプライムビデオに加入してベストウイッシュの「ライモンジム!華麗なる電撃バトル!」を観てみよう!