ヒカリ! コンテストデビュー!!感想
脚本:冨岡淳広
演出:浅田裕二
作画監督:岩根雅明
コンテストバトル! ライバル対決!!感想
脚本:冨岡淳広
演出:渡辺正彦
作画監督:志村泉
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ヒカリにとって初めてのポケモンコンテスト
夢の舞台を目の前にして張り切るヒカリ
コトブキシティで開催されるポケモンコンテストにて、ポケモンコンテストにデビューすることとなったヒカリ。
ママに貰ったドレスを着て張り切っているけれど、チョーカーを無くしてしまった様子。
「このポケモンセンターの中で、そのチョーカーに合う服着てるのっていったら、そこにいる彼女だけだったから」
見つけてくれたのは、ニャルマーを連れたトレーナーで、ヒカリの基に届けてくれました。タケシはなぜヒカリのものと分かったのか尋ねます。
にしてもコーディネートスキルが高い。。これは強キャラの予感がします。
一方のヒカリはチョーカーが戻ったおかげでオシャレもキマって上機嫌。しかしその間にニャルマーのトレーナーは行ってしまい、お礼を言いそびれてしまいました。
なんとサトシとエイパムも飛び入りで出場することに?
ピカチュウに手伝ってもらいながらポッチャマのコンテストバトルの特訓をしているところにエイパムが乱入。どうやらエイパムもコンテストに興味津々の様子。
「あたしたちの練習、いつも見てたもんね。このままほっとくの惜しいな〜。」「ねえサトシ、エイパムでコンテストに出てみない?」「えぇ!?俺がコンテストに!?」「そうよ!うん大丈夫!これ絶対いい考え!ねえ出よう、一緒に出れば絶対楽しいもん!」
そんなエイパムの演技を見たヒカリのマシンガントークな勧めもあり、サトシも出場することを決めました。
ヒカリはポッチャマとミミロルと、夜の決起会
「これは、ママから貰ったお守り。ママが始めてコンテストで優勝した時に貰ったリボンなの。」「明日、あなた達の魅力をたくさんの人達に伝えることができますようにって、お祈りしてたの。」「2人とも、明日は頑張ろうね。」
その夜ヒカリは寝付けなかったようで、ポッチャマとミミロルに今の気持ちを語っていました。
熱いお守りだなぁ。夢に対するまっすぐな気持ちが眩しいですねヒカリだけに。ポッチャマとミミロルも気合い十分といった感じです。
1次審査は各コーディネーターによるパフォーマンス演技!
コンテスト当日、本番直前なのに髪型がキマらず全然だいじょばなかったヒカリの基に、昨日のトレーナーがやってきました。
名前はノゾミ。コンテストには既に3回出場し、優勝の証であるコンテストリボンを1つ持っているとのこと。
「私もリボン、ゲットして見せる!」「本気?」「本気!大丈夫!」「じゃ、ファイナルで会うだろうね、頑張ろ。」「ファイナル!?うわ〜私デビュー戦なのにすっごい大胆なこと言っちゃった…」
優勝というゴールしか見えてなかったけど、そのためにはファイナルまで勝ち上がらないといけないんだよな…しかもリボン保有者であるノゾミに勝たないといけないんだな…と冷静になってる図ですねこれは。
続々と演技を披露
ノゾミによる光と影を巧みに魅せるハイレベルな演技、
キャンディームサリーナ(を名乗るロケット団のムサシ)による体を張った個性的すぎる演技、
サトシによるまるでバトルをしているかのようなパワフルな演技、続々と演技を披露していきます。
出番を終えたサトシとハイタッチを交わし、いよいよ、ヒカリの番がやってきました。
ヒカリ初めての演技を披露
ボールカプセルのエフェクトとポッチャマのバブルこうせんを空に打ち上げ、練習していた“魅せるつつく”を披露。着地とポーズを決めてフィニッシュ。
「終わってホッとしたら力が入らないや…」
初舞台の緊張を乗り越えてグッたりしているヒカリですが、ノゾミとサトシと並んで見事1次審査を突破することができました。あとキャンディームサリーナも。
2次審査は1体1のコンテストバトル!
「よーし、このまま勝ちまくってクロゴネジムのバッジもいっきにゲットだぜ!」
1回戦サトシVSノゾミ
2次審査、第1試合はサトシVSノゾミに決まりました。
そんなサトシの意気込みを聞いて、ノゾミは表情を硬くしました。
「あんた、もしかしてシンオウリーグにも挑戦してるの?だったら、コンテストには出て欲しくないもんだね。」「ジムでのバトルとコンテストバトルは全然違うんだ。それを思い知らせてやるよ。」
ノゾミがかなり強い感情を見せましたね。コンテストかジム、極めるなら片方だという偏ったもとい拘った考えを持っているようです。
しかし雰囲気がいきなり不穏になりましたが、バトルの行方や如何に。
2人の繰り出したポケモンはエイパムとニャルマー。バトル開始直後、エイパムはきあいパンチで速攻をしかけます。
しかしニャルマーはギリギリまで動かずにきあいパンチを見切り、尻尾を使って素早く攻撃を受け止めました。
その後もエイパムのスピードスターをみだれひっかきで打ち返したり、気合いパンチを跳ね返しながらアイアンテールをヒットさせたりと、相手の行動を逆に利用してニャルマーの動きをアピールするノゾミが終止優勢。
エイパムも要所で根性を見せて技を当てますが、最後は根性を振り絞って繰り出した気合いパンチがニャルマーに届く前にタイムアップ。
ポイントの差でノゾミの勝利となりました。
「コンテストバトルというにはちょっと熱くなりすぎたんじゃないか?」「そうなんだよなー。もう技を魅せるなんてことすっかり忘れてたし。」
実際に比べてみるとノゾミはニャルマーのアピールポイントをしっかり熟知して、それらを魅せられる動きを指示していました。
一方のサトシは普段のバトルと同様に、相手に技を当てるための動きばかりを指示していました。
熱くなりすぎだったと反省するサトシの基に、表情が険しいままのノゾミがやってきました。
「最後の気合いパンチ、思わず固まってしまうほどの気迫だったよ。あそこでタイムアップにならなかったら、あたし達は負けてたかもね。いいバトルをありがとう。」
柔らかい表情に戻り、お互いの健闘を讃えて握手を交わしました。コンテストバトルでもバトルオフ(いわゆる戦闘不能)になれば負けなので、本当に最後の気合いパンチが当たっていれば勝敗は分からなかったんでしょうね。
そして今回サトシが出場したのはエイパムの希望だったことを知り、なんとノゾミはヒカリがエイパムを育てることを提案しました。
この場ではノゾミの提案にサトシ達からの返答はありませんでしたが、ノゾミとの出会いによってサトシとヒカリ、そしてエイパムの未来が変わっていく予感がします。ワクワクしますねえ。
2回戦ヒカリVSノゾミ
「私、楽しみで楽しみで仕方ないの。だって、初めての大会であなたのようなコーディネーターとバトルできるんだもん。」「かわいいこと言うんだね。ま、その期待は裏切らないと思うよ。」「うん。私も全力でバトルする。」
大会は進んで準決勝、ヒカリVSノゾミのカードとなりました。
1回戦の直前までノゾミとファイナルで当たることになるねと言われて驚いていたヒカリですが、今やこの意識っぷり。
しかし熱い会話をしますねえ。幕間の短いやり取りに1人1人の考えや思いが見えて面白いです。当たるのファイナルじゃなくてセミファイナルなのかいなんてツッコミは野暮というものですね。
そしていよいよ試合開始。2人が繰り出したポケモンはミミロルとニャルマーです。
先手を打ったミミロルのれいとうビームですが、ニャルマーはこれをシャドークローで切り裂いて逆にアピール。
続くミミロルのとびはねる攻撃も、ニャルマーの尻尾を活かしたハイジャンプで上をとって更にアピール。
サトシとの1回戦と同様、ノゾミは相手の動きに合わせてニャルマーを魅せます。常に1枚上手を行くこの強者感。
負けじとミミロルが放ったれいとうビームもヒラリと避けられますが、なんとそのまま地面に当たってフィールドが凍りつきました。
この機を逃すまいと、ピヨピヨパンチにとびはねるの連続攻撃。(ニャルマーの顔w)
やっと攻め手に出られたと思いきや、ニャルマーはシャドークローで砕いた氷をミミロルに飛ばして反撃。
尻尾ハイジャンプからのアイアンテールと更なる追撃が決まったところでタイムアップ。
ヒカリとミミロルも良い所を見せましたが、最後はポイント差でノゾミの勝利となりました。
決勝戦ノゾミVSキャンディムサリーナ
ポイントが拮抗しているところから始まりましたが、最後はシャドークロー、みだれひっかき、アイアンテールを連続で叩き込み、キャンディームサリーナのマスキッパはポイントアウト。
ポケモンコンテストコトブキ大会は、ノゾミの優勝で幕を閉じました。
大会終了!ヒカリとノゾミは今日からライバルに
「あたし、まだまだかっこ悪いけど、いつかあなたよりステキにポケモンを魅せるコーディネーターになる。だって、あなたに負けてものすご〜く悔しいんだもん!」
大会が終わって旅立つノゾミとの別れ際、ヒカリは思いの丈をぶつけました。
豪速球ストレートで熱い気持ちをぶつけられ、ノゾミもこの表情。
「フッ、相変わらずかわいいこと言うんだね。ま、次の勝負を楽しみにしてるよ。」「こっちこそ、楽しみにしてるから!」「これで2人はライバルってわけだな。」「がんばれよヒカリ。」
夢への初挑戦の場で強敵と出会い、初めての敗北を味わい、その相手と今後も勝ち負けを競い合っていくライバル関係になる。
これぞ1つの王道展開ですね。この話をみれば、2人の次の勝負が、更にその先のことも楽しみなってしまうようなそんな2話でした。
おたすけ評価
ヒカリ! コンテストデビュー!! / コンテストバトル! ライバル対決!!:★★★★★★★☆☆☆
個人評価:★★★★★★★☆☆☆
おたすけ評価星七つ!
- 重要回の評価基準
- 起承転結
- 主役の活躍度
- ストーリー
- 展開
- 演出
- 作画
- キャラクター
- その他
上記の内幾つかの項目を満たしている。またはどれかに特化しているか。
赤文字がプラスポイントで青文字がマイナスポイントです。
また上記の項目は上から重要な物になっていくがこれは人の好みによって評価が変わるためあくまでもおたすけの評価として見てください。
ストーリー
描かれるバトルにおいて、モブとのゲリラ的なバトルよりもライバルとのバトルや大事なバトルの方がそれまでの積み重ねの分盛り上がるというのが、おたすけ評価における重要回の大きな加点ポイントです。
今回はヒカリとノゾミの初バトルということで、それまでの積み重ねの有無ではなく、今後に積み重なっていくものとしての優劣、という視点で評価ができます。
つまりは今後どこかでヒカリとノゾミが負けられない勝負することになった時、その勝負に今回の2話がどれだけドラマ性を与えられるか、という視点です。
ヒカリは準決勝の試合中だけでなく、ヒカリにとっての初演技の直前、直接対決の直前、大会終了後と、細かく会話を重ねてノゾミへの意識を強めています。
相手を意識するようになった、というのは積み重ねの1歩目であり、これが丁寧に描かれているという点で加点になります。
展開
普遍的に良しとされる王道展開に加点です。
初舞台で強敵と出会い、敗北し、そこからライバル関係になって行く。
成長物語における最高の調味料であるライバル関係の成り立ちとして、この2話はかなりの王道展開を作り上げています。
演出
コンテストバトルの表現で加点。
コンテストバトルがどういう基準で勝敗が決まるのか、何をすれば勝利に近づくのか、ノゾミのおかげで表現がなされています。この表現の有無でコンテストバトルの見方がガラリと変わります。
キャラクター
重要度としては低くなりますが、ノゾミとエイパムの掘り下げで加点です。
ノゾミはただ強さを見せるだけでなく、極めるならコンテストかリーグどちらか片方だ、という強い拘りを現しました。
各キャラがリーグ・コンテストに対して持つ価値観がぶつかり合うのは、シリーズを通してダイパで描かれるテーマです。
キャラクターの項目としてここに書いてはいますが、ドラマ性で書いたのと同じように積み重ねの1歩目にも該当しますね。この先ノゾミが相反する価値観の持ち主と戦うことになった時には、今回の話が1つの布石になります。今後の縦軸に繋がる重要な掘り下げです。
そしてエイパムも、サトシの手持ちポケモンでありながらコンテストに出場してしまう程の興味を示しました。同じ回の中でエイパムをヒカリが育てることを提案されたことも含め、興味をそそる掘り下げがされています。
最後のまとめ
11話12話と2話分使ってかなり丁寧に作られたヒカリの初挑戦のお話でした。王道展開はやはり良いですね。何年経ってもこれを良いものとして見ていいよ、という安心感をくれます。
ライターのりょーしは今ダイパを1から視聴しているのですが、昔観た記憶を抜きにしても、ヒカリの熱い気持ちにワクワクしますね。
ノゾミとのライバル関係も含め、彼女の縦軸がどう伸びていくのかとても楽しみです。