アニポケリコロイ編は面白い?つまらない?
現在放送中のアニメポケットモンスターリコとロイの旅シリーズについての記事です
しばらくブログ活動を休んでいましたが質問箱でリコロイ編の評価が気になるという意見を数多く見掛けたので簡易的ではありますが自分なりの評価を書かせていただきます
リコロイ編はサトシ時代と比べてどうなのか、リコロイ編はそもそも面白いの?という意見が渋滞しすぎてるのでちょくちょく比べながら評価していきます
個人的な評価
まずは客観的な評価ではなく主観的な評価、つまりは俺自身の感想を語ります。
リコロイ編はぶっちゃけ1クール目辺りまでは面白い回はありつつもクソつまらないなと思ってました。
1話で終わらせられる話を数話に掛けて引き伸ばしていたのが理由だったと思います。
ですが、2クール目からは徐々に面白くなってきていると感じていて、特にスピネル参入後はドットも本格的に参戦してトレーナーの成長が少しずつ見れているので今のところは満足しています
簡易的評価の見方
- ☆…最高!
- ◎…とてもいい
- ○…よい
- △…微妙
- ✕…ダメ
✕も☆もそんなに簡単にはあげないので、◎、○と△が主になってくると思います。
今回は初代アニポケと比べてみる
リコロイ編はサトシ時代と比べて、どういう評価なのか、どう違うのかという点を分かりやすくする為に無印カントー編の評価と共に比べてみます。
ストーリー
評価:〇~◎
今作リコロイ編のストーリーは2軸存在し、リコとペンダントを狙うエクスプローラーズのストーリーといにしえのモンスターボールを巡る六英雄のストーリーが存在します。
恐らくこれらは1軸に纏まるんじゃないかなと感じていて、現時点で六英雄のストーリーは動きがないのでリコのストーリーだけを評価します。
リコロイは群像劇
まずいいなと思った点はリコロイ編はサトシ時代と比べてテーマが群像劇である点です。
俺はデュラララ、ワールドトリガー、バッカーノのようなレベルの高い群像劇は好きなのでかなり期待したいです。
群像劇を描くのはハッキリ言ってかなり難しいのですが、エクスプローラーズ内でも不確定情報だからあえてリコのことを報告しないスピネルや独自にレックウザを追うアメジオなど一枚岩ではない描写がされていて、個々のトレーナー達がどういう動き、働きをするかには要注目です。
洗脳されたリコを探す時のフリードやドット、ロイ、その他ライボルのみんながバラバラに動いていたのでキャラの動かし方によって面白さが決まると言っても過言ではないでしょう。
この辺はサトシ時代にはなかった良さだと思います。
現時点ではまだ人間ドラマ?
ですが、リコに纏わるストーリーはリコとペンダントの二つがキーとなっていて、そこにニャオハなどのポケモンが関与していないのは気になります。
特別なのはポケモンであるニャオハではなく、人間であるリコとペンダントである点はポケットモンスターとしてあるまじきストーリーと言えるでしょう。
とはいえリコのストーリーは人間が主役でポケモンはオマケだ!と言うにはまだ判断が早く、ペンダント内にはテラパゴスが住んでいたり、ペンダントでニャオハが強化される描写があるので、これからテラパゴスやニャオハ達がどうストーリーに絡んでくるかは見ものです。
ですが現時点でニャオハもホゲータも影が薄いなとは思います。
そろそろ神回が欲しい時期
初代やサンムーンは2クール目には『バイバイバタフリー』や『ニャビー旅立ちの時』などファンの間や何ならファンではないライト層の間でも語り継がれる神回が存在します。
何を持って神回と定義するかは人によって違うと思いますが、俺は少なくてもシリーズが終わったあともライト層の間でも語り継がれるような回が神回だと認識しています。
それを言うとリコロイはまだそのポジションの回がないのでどかんとデカい神回が今後来るといいですね。
とはいえ2クール以内に語り継がれるような神回があるシリーズなんてアニポケ内でそう多くもないので神バトル、超感動回、笑えるカオス回が来るのはゆっくり待ちます。
4クール以内に何か現れるといいな。
キャラクター(トレーナー)
評価:△
まず登場人物が多すぎです。
新無印のゴウ、コハル、サクラギ博士、キクナ、レンジのうち研究者三人の掘り下げがあまりにも薄すぎることを考えれば、オリオ、マードック、モリー、ランドウ辺りの掘り下げはあまり期待できないかもしれません。
……なんて書いていたら19話にてマードックとマホイップの掘り下げが来ました。
ですがレギュラーの数が多いサンムーンもそうでしたが、人数が多いと尺もキツくなるのでそれだけ自我のない発言も多くなります。(適当な相槌とか)
出来ればその回に出すキャラの数は上手く絞って脚本を構成してくれればキャラの発言ひとつひとつに個性や意味が出せそう。
主役キャラに絞るならリコ、ロイ、ドット、フリードや敵幹部だとアメジオ辺りに焦点が当てられる可能性が高いです。
18話時点でまあまあ掘り下げられてるなと思ったのはドット、フリードの2名。
ストーリーの進行と登場人物が多すぎてまともに掘り下げができてない現状ですが、メンバーの多くはリコとロイ、フリードのオマケみたいな存在なので程々に掘り下げてくれることを願います。
リコロイはサトシ時代みたいな人間とポケモンのドラマというより、ポケスペみたいなポケモンを絡めた人間ドラマみたいな方向性だね。マホイップの特性を活かしててめっちゃいいストーリーだった #アニポケ #anipoke pic.twitter.com/86yMMwMRbL
— おたすけ (@otsk_poke) 2023年8月25日
人間ドラマにポケモンを絡める方向性は好きな人、苦手な人がハッキリ分かれてますがポケモンが19話のようなポケモンの特性を活かしてストーリーを構成する回はとてもよかったと思います。
主人公の成長スピード
あとは主人公が2人(ドット含めて3人?)いるのも少し問題があって、このシリーズはストーリーの進行に力を入れているのでリコやロイの成長スピードがかなり遅いです。
無印時代はサトシという主人公がいてタケシ、カスミがオマケ(保護者ポジション)でした。
カスミやタケシは後続のハルカ、ヒカリのようにコンテストに参加する訳でもないので完全にサトシが主役で彼の成長にスポットを当てられています。
サトシの成長は1クール内だけで見てもサトシは1話でピカチュウとの対話、そしてパートナーになる為の友情を育み、2話でロケット団という悪の組織と戦い、3話では初めてのポケモンのゲット、4話では初めてのトレーナーとのバトル、またトランセルとの対話や言い訳ばかりの自分への反省、5話ではジム戦、8話ではアキラという自分とは違う育てかたをしているトレーナーへの理解、10、11、12話ではフシギダネ、ゼニガメ、ヒトカゲのゲットとそこに至るまでの彼らの事情を理解、解決に勤しみこのたったの1クールだけで彼はトレーナーとして大きな成長を遂げています。
2クール目まで幅を広げてもクチバジム戦で今の姿のまま勝ちたいと考えるピカチュウのことを考え作戦を練ったり、本当はお別れしたくないけどポケモンの為を思いバタフリーと笑顔でお別れする、など精神的な成長がどんどんされています。
対してリコロイは少しずつ成長しているのですが主人公が2人いる、そもそもメンバーが多い、ストーリーの進行もあるという3つの観点からサトシと比べたら成長は遅いので、マイナスになるのは仕方ないことかなぁと思います。
その代わり主人公が2人いる、メンバーが多い、ストーリーの進行があるという3つの観点はストーリーをより面白くする部分で貢献しているのでストーリーを取るかキャラクターを取るかの違いがあるだけです。
わかりやすく言えばリコロイは世界観、設定に力を入れていて、サトシはキャラクターに力を入れていた。その違いですね。
これに関してはリコロイとサトシ、違う良さがあるというだけでどちらが上という訳ではありません。
キャラクターの掘り下げ
成長スピードの話の他はやはりキャラクターの掘り下げ、そのキャラクターの何に焦点が当たるかという話です。
これによってそのキャラクターを好きになれるかという話になるので大事な部分ですね。
まず初めに言うと新無印からレギュラーキャラクターの個性が薄いなと感じていてほとんどの登場人物が当たり障りのない無味無臭なキャラクター性をしています。
ロイ、オリオ、モリー、ランドウ辺りは顕著で彼らの信念だったり、好き嫌いなど何かしらの情報はもっと欲しいです。
個人的にはマードックがドットの心配を何度もしている様子や料理に対する拘りが見える場面がいくつかあったので個人的にはこのメンバーの中ならマードックが一番好きです。推せる。*1
初代と比べるならタケシはお姉さんが好き!カスミはみずポケモンが好きで、むしポケモンは嫌い!というひとつの個性があります。
こういう強いキャラクター性があるとその個性を活かすだけでまるまる一話作れるのでもう少しインパクトは欲しいですね。
実際タケシがお姉さんのためだけに頑張る回やカスミがみずタイプのポケモンを極めるうずまきカップで数話作れたりしているので、キャラクターの輪郭となる部分が欲しいなと感じました。
セレナのサトシのことが恋愛的な意味で好きというのもひとつの個性で、それを元に『セレナ、サトシになる!最強ピカチュウ対決!!』みたいな変わった話も作れていたのでキャラ作りが丁寧に出来るほど単話も作りやすくなりみんなに好かれるキャラも作りやすくなると思います。
その点ドットは配信者、ポケモンに詳しいくせして実戦は初心者、ややツンデレ?っぽさがあるなど面白いキャラクター性をしているなと思いました。
ツンデレっぽいキャラは好きと嫌いがハッキリ分かれているので感情の動きが他のキャラより激しい楽しいキャラになりがちなので掘り下げは現時点で十分です。
同じ理由でリコも控えめな性格、の割にはぐるみんの重度のファンで好きなことにはかなりテンションが上がる、心の声が多いなどそれなりに個性を持っています。
特に好きなものがハッキリしているのがいいですね。
もう少し掘り下げがあれば完璧だと思います。
リコ、ドットに加えてピカチュウとの出会いが描かれたフリード辺りの掘り下げは着実にされていますが、その他はモリーの過去がチラッと映し出されたりマードックが心配性という点以外は割と薄めなので、もう少し色々欲しいところ。
リコ、フリード、アメジオ辺りは顔がいいから無条件で好かれてる気がするけど。やはり美男美女は正義か………。(俺もぶっちゃけ顔がいいので好き。)
ライジングボルテッカーズラップ
タケシやカスミ、デント、アイリス、ユリーカなどその他のキャラは諸々自分の好きな物や個性を強く発揮する回が多かったですが、リコロイはそれをライジングボルテッカーズラップで補完してるなと感じました。
毎週流れる曲なのでこの曲ひとつでライジングボルテッカーズの面々がどういう人間なのか大体理解できるいい曲だと思います。
キャラクター(ポケモン)
評価:△~✕
リコのストーリーがリコ、ペンダント、エクスプローラーズと人間ドラマに寄っているので現状バトルの時だったり細かい描写でしかポケモンが活躍していません。
ポケモン側の活躍
アローラベトベトンがゴミを食べる、ノズパスで方角を示すなど小さな描写はありますし、ポケモンの小さな特性、個性を日常生活に溶け込ませているのは好感度が高いです。
とはいえそんなのは過去のポケモンでも多くあります。
一例を挙げれば18話のアオプルコのきゅうじつにてピジョンが焼きとうもろこしを作るピジョンなど面白いシーンはたくさんあるので、リコロイだけの良さという訳ではありません。
というかポケットモンスターというタイトルのアニメでこういうポケモンの細々とした描写を目玉として売りにするのは微妙ですよね。
これらを考えるとあまりにもポケモン側の活躍が薄いのでもう少しニャオハ、ホゲータ辺りの活躍は欲しいですね。
ポケモンの個性
カイデンが意外と怒りっぽい、ホゲータは間が抜けている、ニャオハは猫だから気まぐれのような描写がありますが、サトシのことがあまりにも好きすぎるベイリーフだったりヤンキーなゼニガメみたいな強い個性が描写される機会が少ないです。
何ならポケモン達しか出ない回とか作ってくれるとポケモンたちの掘り下げがもっと出来るかと思います。
きょだいポケモンのしま
ポケモン達の活躍、個性について初代と比較するとヒトカゲ、ゼニガメ、フシギダネはゲット時に捨てられたポケモン、ヤンキー、気が強い用心棒という強い属性を持っています。
そこに加えて17話である「きょだいポケモンのしま」ではポケモン達だけで会話するので字幕が映し出されどんな性格をしているのかモロに分かるんです。
進化すると凶暴になったヒトカゲも元はこんな丁寧な性格であることが分かります。
気が強いフシギダネは酒?が入ると更に気が強くなり、酔ってなくても「俺たちは(サトシに)捨てられたんだ」と今じゃ考えられないような発言をしています。
これだけでサトシのフシギダネがどんな性格をしているのがものすごく伝わってきますよね。
ポケモンの個性を強く描き、尚且つトレーナーがほぼ出ないのでポケモン達だけが活躍する。
アニポケファンの間でも神回としてかなり有名です。
ということでライジングボルテッカーズが買い出しに言って、船の中をポケモン達だけで留守番している所をエクスプローラーズに目を向けられニャオハ、ホゲータ、クワッスに加えてブビィ、ノズパス、ベトベトンなどのポケモン達だけでエクスプローラーズを撃退するアニポケ版ホームアローンをお願いします!!!!(強めの妄想)
これから手持ちのポケモンの主役回が作られるといいですね。
作画
作画いいなぁ #アニポケ #Anipoke pic.twitter.com/D80VtIrIIo
— おたすけ (@otsk_poke) 2023年8月4日
評価:〇
割と力を入れている回が多いですが、SM後期、新無印から絵コンテが変わったと言いますが1カットで済ませる部分が多くなり作画が悪い時はいつも以上に目立ちます。
無印、AGなどは2カットを徹底していたので、ある意味無印、AGと比べてもモーションが微妙な回も多いです。
とはいえ無印、AGに比べればハイビジョンで画面は綺麗だし、作画も気合を入れる回数が多いので現時点では総合的に見ればいい作画をしていると思います。
普通に神作画が見れる回数が多くなって俺は満足。
各話評価
1、2話 はじまりのペンダント 前編後編
ストーリー:◎
トレーナー:○
ポケモン:✕
作画:☆
個人的な感想:☆
3話 ニャオハとなら、きっと
ストーリー:△
トレーナー:◎
ポケモン:△
作画:◎
個人的な感想:○
4話 ながれついた宝もの
ストーリー:△
トレーナー:○
ポケモン:△
作画:○
個人的な感想:△
5話 みつけたよ、ホゲータ
ストーリー:○
トレーナー:○
ポケモン:○
作画:△
個人的な感想:△
6話 いにしえのモンスターボール
ストーリー:○
トレーナー:△
ポケモン:△
作画:△
個人的な感想:○
7話 特訓!キャプテンピカチュウ
ストーリー:○
トレーナー:○
ポケモン:○
作画:○
個人的な感想:○
8話 あかずの扉のひみつ
ストーリー:○
トレーナー:☆
ポケモン:✕
作画:○
個人的な感想:☆
9話 パルデア到着!
ストーリー:○
トレーナー:◎
ポケモン:○
作画:△
個人的な感想:○
10話 ネモとコルサと
ストーリー:○
トレーナー:○
ポケモン:○
作画:◎
個人的な感想:☆
11話 オリーヴァの森
ストーリー:○
トレーナー:○
ポケモン:○
作画:△
個人的な感想:○
12話 わたしが選ぶ未来
ストーリー:○
トレーナー:○
ポケモン:△
作画:△
個人的な感想:△
13話 ピクニックは突然に
ストーリー:△
トレーナー:○
ポケモン:△
作画:△
個人的な感想:△
14話 とべ!カイデン!!
ストーリー:○
トレーナー:△
ポケモン:○
作画:○
個人的な感想:○
15話 みえないヤツだ!何者なんじゃ?
ストーリー:△
トレーナー:○
ポケモン:✕
作画:△
個人的な感想:△
16話 クワッスとなら、できるよ
ストーリー:○
トレーナー:○
ポケモン:△
作画:◎
個人的な感想:◎
17話 カイデンとホゲータ 秘密の大特訓!
ストーリー:◎
トレーナー:○
ポケモン:☆
作画:○
個人的な感想:◎
18話 そらとぶピカチュウ、どこまでも高く!
ストーリー:◎
トレーナー:◎
ポケモン:◎
作画:☆
個人的な感想:☆
結論!
展開次第で結構面白くなると思います
まだまだ手探り状態で穴も多いので好みは別れる部類ですが群像劇に焦点を当ていてストーリーに力を入れているなと感じられました。
好みが別れるというのはサトシ時代が人間とポケモンのドラマが多かったことに対して、リコロイはポケモンを絡めた人間ドラマである部分が多いのでポケスペやXYのサトシとショータのストーリーやサンムーンのポケモンを通して成長するリーリエのストーリーなどそこら辺に似通った部分が多いです。
ストーリーに力を入れている反面キャラクターに力が入っていませんが、リコやドットはそこそこ強い個性を持ってますし、フリードやマードックも単話で掘り下げが進んでいますので、ポケモン側の掘り下げが見たい人は気長に待ちながら楽しむのが一番かと。
あとはストーリー方面もまだ手放しに面白いと言える訳ではなく神回と呼ばれるようなドカンとドデカい回が作られて初めてリコロイが傑作と呼べる立ち位置を確保出来ると思います。
サトシが居なくなって寂しい方も多いかとは思いますが、せっかく新しいアニポケが始まったのに楽しまなきゃ損だと思うので肩の力を抜いて楽しんでください(最近喧嘩してる人をよく見るけど子供が見るアニメで喧嘩しちゃダメよ)
*1:19話でマードックの掘り下げがあった。やったぜ。